結論(30秒で読めます)
Webデザイナーの副業は、未経験でも①小さく学ぶ → ②ポートフォリオを1〜2点作る → ③クラウドソーシングで初案件 → ④継続・単価アップの順で進めるのが現実的です。最初の月5万円は、バナー1本5,000〜10,000円の案件を月5〜10本というのがひとつの目安。ただし制作会社5年・事業会社3年・フリーランス1年を経た立場で正直に言うと、多くの人が最初に「安く受けすぎて消耗する」段階でつまずきます。私自身、初案件を1件3,000円・時給換算500円で受けて疲弊した経験があります。この記事では競合があまり書かない「時給500円→3,000円まで上げた単価成長ロードマップ」と「初案件の値付け失敗談」を軸に、副業の確定申告ラインまで公的情報源とあわせて整理します。
Webデザインの副業は「パソコン1台・在宅でできて未経験でも始めやすい」とよく紹介されます。実際、私も会社員として働きながら副業で制作の仕事を受けていた時期があり、入口のハードルが低いこと自体は事実だと感じています。
ただ、入口が低いことと「ちゃんと稼げること」は別問題です。制作会社でWebデザインを5年、事業会社でフロントエンドを3年経験し、最後の1年はフリーランスとしても案件を受けてきた立場から見ると、副業で挫折する人の多くは「スキルが足りない」のではなく「最初の案件の取り方・値付け・続け方」でつまずいています。この記事では、学習から初案件、そして時給換算500円から3,000円まで単価を上げていった道筋までを、私自身の失敗も含めて時系列で整理します。
Webデザイナーの副業は未経験から始められる?まず何から?
先に結論を書くと、未経験からでも始められます。ただし「いきなりクラウドソーシングに登録して応募」ではなく、最初にやるべきは副業として現実的に受けられる案件の種類を知り、その範囲のスキルだけを先に身につけることです。
副業のWebデザイン案件は、難易度と単価で次のように分かれます。
| 案件タイプ | 難易度 | 単価の目安 | 本業との両立しやすさ |
|---|---|---|---|
| バナー制作 | やさしい | 3,000〜10,000円/本 | ◎(数時間で完結) |
| ロゴ・アイコン | やさしい | 5,000〜40,000円/件 | ◎ |
| LP(ランディングページ)デザイン | ふつう | 3万〜10万円/件 | ○ |
| WordPressサイト制作 | やや高い | 5万〜30万円/件 | △(工数大) |
| サイト改修・運用 | ふつう | 月1万〜5万円 | ○(継続収入) |
未経験の最初の入口は、本業後の1〜2時間で完成できるバナー制作が現実的です。中小企業庁が公開するフリーランス・副業に関する実態整理(https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/index.html・2026年6月閲覧)でも、副業は小さく始めて徐々に拡大する人が多いことが示されています。制作会社で新人の案件を見てきた経験からも、最初から大きなサイト制作を狙うと納期と品質の両方で行き詰まりやすく、小さく完結する案件で「納品まで終わらせる経験」を積むほうが圧倒的に伸びます。
まず学ぶべき範囲も、案件タイプに合わせて絞ります。バナー・ロゴ中心なら、デザインツール(Figma・Photoshopなど)の基本操作と、レイアウト・配色・フォントの基礎で十分スタートできます。コーディング(HTML・CSS)は必須ではありませんが、後述するとおり単価を上げる段階で武器になります。
Webデザイナーという仕事の全体像や、独学・スクールの学習ルートそのものから知りたい人は、未経験からWebデザイナーになる方法でルート別に整理しています。本記事は「副業として稼ぐ」部分に絞って解説します。
Webデザイン副業を始める5つのステップ(未経験ロードマップ)
未経験から副業を始めるまでの流れを、私が実際にたどった順番で5ステップに整理します。
- 受ける案件タイプを1つに絞る … 最初はバナー制作など、数時間で完結するものに集中する。
- その案件に必要なスキルだけ学ぶ … 全部を学ぼうとせず、Figmaの基本+デザイン基礎で1枚作れる状態を作る。
- ポートフォリオ用に作品を1〜2点作る … 架空でよいので「誰の・どんな課題を解決したか」を言葉で説明できる作品にする。
- クラウドソーシングで初案件を取る … 相場を確認したうえで応募し、まず1件を納品まで完了させる。
- 継続・単価アップに進む … リピートや単価交渉、コーディング習得で時給を上げていく。
ここで一番つまずきやすいのが、ステップ4の「初案件」です。スキルがそこそこ身についても、応募で通らない・通っても安く買い叩かれる、という壁にぶつかります。制作会社時代に発注側の現場も見てきましたが、未経験の応募で発注者が見ているのは「過去の実績数」よりも「この人に頼んで完成させてもらえそうか」という安心感です。だからこそ、架空でもいいので完成した作品を見せられるかどうかが効いてきます。
なお、副業を始める前に本業の就業規則で副業が許可されているかを事前に確認しておきましょう。厚生労働省の副業・兼業に関するガイドライン(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html・2026年6月閲覧)では、副業・兼業を認める方向での環境整備が進められている一方、企業ごとに就業規則の定めが異なる点に注意が必要とされています。
未経験のWebデザイン副業の案件はどこで取る?
未経験の最初の案件は、クラウドソーシングサービスで取るのが王道です。登録無料で、初心者向けのバナー・ロゴ案件が常に多数掲載されています。代表的なのはクラウドワークス・ランサーズ・ココナラといったサービスです。
案件の取り方には、大きく次の3経路があります。
| 経路 | 向いている段階 | 特徴 |
|---|---|---|
| クラウドソーシング | 初案件〜実績作り | 案件量が多い・競争も激しい・手数料がかかる |
| スキルマーケット(出品型) | 実績が少しできた段階 | 自分から営業せず待てる・価格を自分で設定できる |
| 知人・SNSからの紹介 | 実績ができた後 | 単価が高くリピートになりやすい・最初は数が出にくい |
私の体験で言うと、最初の数件はクラウドソーシングで実績を作り、ポートフォリオが整ってきた段階でスキルマーケット出品とSNS発信を併用すると、徐々に「向こうから声がかかる」状態に近づきました。クラウドソーシングだけに依存すると、価格競争に巻き込まれて時給が下がりやすいので、早い段階で経路を増やすのがおすすめです。
応募文では、テンプレートのコピペではなく「相手の案件のどこを読んで、自分が何を提供できるか」を3〜4行で具体的に書くだけで通過率が変わります。これは制作会社で大量の応募を見てきた実感とも一致します。
副業から将来的に本業転職や年収アップまで視野に入れる場合は、30代未経験のWebデザイナー転職のリアルもあわせて読むと、副業実績を転職でどう活かすかが見えてきます。
未経験Webデザイン副業で月5万円を稼ぐには?
月5万円という最初の目標は、案件タイプと本数で逆算すると見通しが立ちます。
| 組み合わせ例 | 単価 | 月の本数 | 合計 |
|---|---|---|---|
| バナー制作のみ | 5,000円 | 10本 | 5万円 |
| バナー+ロゴ混在 | 平均8,000円 | 6〜7件 | 約5万円 |
| LP1件+バナー数本 | LP3万+バナー1万×2 | 3件 | 5万円 |
そもそもWeb系の仕事の需要が当面続くと見込まれている点も、副業を始める後押しになります。経済産業省のIT人材需給に関する調査(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/index.html・2026年6月閲覧)でも、IT人材は中長期的に不足が続くと推計されており、Web制作の小さな案件まで含めると依頼の母数は当面しぼまないと考えられます。
数字だけ見ると「バナー10本」は現実的に思えますが、ここに本業との時間配分という制約が入ります。バナー1本に2〜3時間かかるとして、月10本なら20〜30時間。平日に毎日1時間、週末にまとめて、というペースが目安です。最初は1本に5〜6時間かかることもあるので、いきなり月5万円を狙うより「まず月1万円」から刻むほうが挫折しません。
ここで多くの記事が触れないのが値付けです。月5万円に届かない人の典型は、相場より大幅に安い価格で受け続けて、件数をこなしても時間あたりの収入が増えないパターンです。次の章で、私自身が陥った値付けの失敗と、そこから単価を上げた具体的な道筋を共有します。
時給500円から3,000円へ:私が単価を上げた成長ロードマップ
ここが本記事でいちばん伝えたい部分です。多くの解説は「バナーは5,000〜10,000円」と相場を提示して終わりますが、未経験から始めると最初はその相場すら取れません。私の単価が実際にどう変わっていったかを、4フェーズで時系列にまとめます。
フェーズ1:初案件で消耗(時給換算 約500円) 最初に受けたのは、クラウドソーシングのバナー1本3,000円の案件でした。実績が欲しくて相場より安く飛びついたのですが、修正対応が予想以上に多く、結局6時間ほどかかって時給換算で約500円。「実績のため」と割り切ったつもりが、安すぎる価格は発注者からの要求も増えやすく、疲弊だけが残りました。安く受けること自体が問題なのではなく、「修正回数の上限」を決めずに安く受けたのが失敗でした。
フェーズ2:相場で受けて慣れる(時給換算 約1,000円) 3〜4件納品して実績ができた段階で、バナーを相場どおり5,000〜8,000円で受けるようにし、提案時に「修正は2回まで」と最初に明記しました。これだけで時給換算は倍になりました。発注者も、最初に条件が明確なほうが安心して頼めるという反応でした。
フェーズ3:作業を絞って速くする(時給換算 約2,000円) 受ける案件をバナーとLP内パーツに絞り、よく使うレイアウトやあしらいを自分のテンプレートとして整理しました。毎回ゼロから作らなくなったことで制作時間が短縮され、同じ単価でも時給換算が上がりました。
フェーズ4:コーディングを足して単価を上げる(時給換算 約3,000円) デザインだけでなく、簡単なHTML・CSSの実装まで対応できるようにしたことで、「デザイン+コーディング」をまとめて受けられるようになり、1件あたりの単価が大きく上がりました。Web制作で「実装まで触れる人材」が評価されやすいのは、IPA(情報処理推進機構)が公開する人材像の整理(https://www.ipa.go.jp/jinzai/index.html・2026年6月閲覧)でも、Web領域では情報設計や実装を含む幅広いスキルが評価対象として挙げられていることと整合します。
この4フェーズを通して学んだのは、単価は「我慢して安く受け続ける」では上がらず、「条件設定 → 効率化 → スキルの幅」の3つで段階的に上げるということでした。
単価アップの土台になるデザイン+コーディングのスキルを短期間で身につけたい場合、独学に詰まったらスクールで質問環境を確保するのも選択肢です。以下は未経験から学べるスクールの一例です。
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副業デザイナーが続けるためのポイント(単価交渉・継続化)
単発で終わらせず、副業を継続収入にするためのポイントを3つに絞ります。
- 最初の提案で条件を明確にする … 「修正は◯回まで」「追加は別途見積もり」を最初に伝える。これは値下げ要求への防波堤になります。
- 同じ発注者からのリピートを狙う … 新規開拓は時間がかかるので、1件納品したら「次もあればぜひ」と一言添える。継続案件は月1〜5万円の安定収入になります。
- 少しずつスキルの幅を広げる … デザインのみ → コーディング追加 → サイト運用、と提供範囲を増やすと、単価交渉の根拠ができます。
単価交渉というと身構えがちですが、実際には「値上げを口で要求する」より「対応範囲を広げて見積もりを更新する」ほうが通りやすいです。発注者にとっても、頼める範囲が広い人は探す手間が減るので歓迎されます。
副業で実績を積んだあとに本業の年収を見直したくなったら、会社員とフリーランスの収入差を整理したWebデザイナーの平均年収(会社員・フリーランス比較)も参考になります。
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Webデザイン副業の確定申告・税金はどうなる?
副業の収入が増えてくると避けて通れないのが税金です。会社員が給与以外の所得(副業の利益)が一定額を超える場合、確定申告が必要になります。
国税庁の案内(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei.htm・2026年6月閲覧)によると、給与所得者で給与以外の所得金額の合計が年間20万円を超える場合などには確定申告が必要とされています。ここでいう「所得」は売上そのものではなく、売上から必要経費(ツール代・通信費など)を差し引いた金額です。月の副業収入が数千円のうちは気にしなくてよいことが多いですが、月5万円が見えてきたら早めに収支を記録しておくと、申告時に慌てません。
本記事は税務の一般的な整理であり、個別の申告判断については国税庁の最新情報や、必要に応じて税務署・税理士などの専門家にご確認ください。
経費になりうるものを最初から領収書・履歴で残しておくと、年間の所得計算が楽になります。副業を「事業」として育てるなら、収支管理は早いほどよいというのが私の実感です。
まとめ:未経験のWebデザイナー副業は「順番」で決まる
最後に、本記事の要点を整理します。
- 未経験はバナー制作など数時間で完結する案件から始め、必要なスキルだけ先に学ぶ
- 案件はまずクラウドソーシングで実績を作り、早めにスキルマーケット・紹介に経路を増やす
- 月5万円は「バナー5,000円×10本」などで逆算できるが、本業との時間配分を踏まえて月1万円から刻む
- 単価は我慢では上がらない。①条件設定(修正回数)→②効率化(テンプレ)→③スキルの幅(コーディング)で時給500円→3,000円へ段階的に上げる
- 最初の値付けの失敗は「安さ」より「条件の曖昧さ」が原因。先に範囲を決めれば安くても消耗しにくい
- 副業所得が年20万円を超えそうなら、確定申告を見据えて早めに収支を記録する
入口が低いぶん、続けて伸ばせるかは「順番」で決まります。小さく始めて、条件と効率とスキルを順に積み上げていけば、未経験からでも副業を安定した収入に育てていけます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 未経験でも本当にWebデザインの副業で稼げますか?
すぐに大きく稼げるわけではありませんが、バナー制作など小さな案件から始めれば未経験でも実績は作れます。最初の数件は単価より「納品まで完了させる経験」を優先し、徐々に単価を上げていくのが現実的です。
Q2. 月5万円を稼ぐにはどれくらいの時間がかかりますか?
案件と慣れ次第ですが、バナー1本に2〜3時間として月10本なら20〜30時間が目安です。最初は1本に時間がかかるため、まず月1万円から始めて段階的に増やすほうが挫折しにくいです。
Q3. 初案件はどこで取るのがおすすめですか?
クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングが王道です。登録無料で初心者向け案件が多く、まず1件納品して実績を作るのに向いています。実績ができたらスキルマーケットや紹介に経路を広げると単価が上がりやすくなります。
Q4. 初案件の値段はどう決めればいいですか?
相場を確認したうえで決めますが、安く受けること自体より「修正回数の上限」を決めずに受けることが失敗の原因になりやすいです。提案時に「修正は◯回まで」と明記すれば、安めの単価でも消耗を防げます。
Q5. コーディングも覚えないと副業はできませんか?
バナー・ロゴ中心ならデザインスキルだけでも始められます。ただしHTML・CSSの実装まで対応できると「デザイン+コーディング」をまとめて受けられ、単価が上がりやすくなります。単価を伸ばす段階で習得するのがおすすめです。
Q6. 副業の収入は確定申告が必要ですか?
会社員で給与以外の所得(売上から経費を引いた額)が年間20万円を超える場合などは確定申告が必要とされています。詳細は国税庁の案内を確認し、月5万円が見えてきたら早めに収支を記録しておくと安心です。
この記事の運営者について
Murata(村田)。制作会社でWebデザイナーを5年、事業会社でフロントエンドエンジニアを3年経験し、その後フリーランスとしても活動。会社員時代に副業で制作の仕事を受けていた経験から、Webクリエイターの副業・転職・キャリアに関する情報を、3つの働き方を経た観察者の視点と公的統計をもとに整理しています。本記事は特定の資格に基づく専門的助言ではなく、公開情報と自身の経験を踏まえた整理です。最終的なサービスや学習ルート、税務上の判断は、各サービスの公式情報や国税庁の最新情報をご確認のうえご判断ください。